ここは昭和55年(1980)までNHK教育で放送されていた「みんなの科学・たのしい実験室」を懐かしむホームページです。当時のメモをもとに番組の放送内容を紹介します。

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#511021 音で変わるライト
▲ラジカセ・ステレオなどの音声出力により,ランプの明るさを変える装置を作る実験です。

回路は,100Vの電灯線の電流をコントロールする部分と,音声出力を抵抗値の変化に直す回路に別れています。なお100Vがラジカセなどに流れ込まない様に,2つの回路はフォトカプラーを介して電気的に絶縁されています。

100Vの方の回路は,交流ですのでトライアックを使っています。AC03BRGMという型番は探したけど現在ではちょっと見つかりません。SM2D41やAC08Dは入手しやすいと思いますが,それで代用できるでしょう。使用する電球はせいぜい100Wでしょうから,100V2A以上のものであればいいわけです。
なおこのトライアックのゲートの前にV413という型番のダイアックなるものついてますが,これ良く分りません。どなたかご教示を・・・
ノイズキラー(ノイズフィルター)はいくつか回路が示されていますが,最近では金属ケースに入ったものがジャンクで安く出ていたりするので,それを使うのも良いではないかと思います。

音声出力の変換回路も簡単です。トランジスタを使いフォトカプラーの発光ダイオードを光らせています。このCdS式のフォトカプラーMCD521は現在でも入手可能ですが,割と高価ですね。800円/個くらいします。

当時はステレオの出力表示には,まだまだメーターなどが一般的で,発光ダイオードなど光を使用したVUメーターなどはまだ珍しかったため,この実験のように音で光の明るさが変化する・というのはなんだかわくわくした記憶があります。
511021音で変るライト

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▲なお,現在では似たような機能というかもっと進んだことをソフトウェアで実現したものがあるのを見つけました。パソコンで音楽CDを再生し,その音声で画面に模様を描き出すというソフトウェアです。
 →  Cthugha (http://www.afn.org/~cthugha/archives.html)
(2000.07.02 Nishi)
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▲その後,ダイアックで検索中に非常に参考になるHPを発見いたしました。回路の動作説明ならびに部品説明について大変詳細に記されております。ぜひ一度ご覧のほどを!
#ダイアックって商品名で正体はトリガ・ダイオードなんですね。
 → 電力制御器 
※上記は,井上誠一さんによる 趣味の電子工作にようこそ 中のコンテンツです。
(2000.07.16)
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▲oriheusさんから情報が寄せられました。当時の録音テープを保存されていて,今回それを聞きなおされての補足説明です。(2005.01.04)
番組の冒頭、「秋の学園祭シリーズの3週目」だと言ってます。
講師は、電気回路まわりが古関義幸さん、アクリル板を使ったディスプレイの製作が堂垣内一雄さんです。
回路については「放送リスト」の方でNishiさんが書かれているとおりです。
回路図の上半分は単純に電球の調光器になっていて、可変抵抗で明るさの調節ができます。このボリュームに並列にCdSを入れ、抵抗値が音楽に合わせて変化するように、下半分の回路で制御します。
実際に使用するときは、まず音を入れない状態で調光器の可変抵抗を調節して電球が点く寸前のところで止めておき、それから音を入れると、音に合わせて電球が明滅します。
使用部品等についていくつか古関さんから補足説明がありました。

・トライアック・ダイアック=たまたま今回これを使っただけで、定格さえ気をつければなんでもよい(今回使用したものの定格は200V・3A)。

・トロイダルトランス=電灯線に電球のON/OFFによるノイズが戻るのを防ぐために必ず入れる。ただし入手が難しいかもしれないので、そのときはノイズキラーの回路のどれかを入れる。

・ノイズキラーの100uHのコイル=売っていないので自分で巻く。巻数などは目安なので神経質にならなくてよい。芯もなんでもよい。

・フォトカプラ=入手が難しいかもしれない。自分でLEDとCdSを黒いビニールテープかなにかで結束して作ってもよい。そのときは反応の早いCdSを使うこと。

アクリル板で製作したディスプレイに数色の電球を取り付け、ひとつの音源を高音・中音・低音に分けた音声信号で別々に光らせるデモンストレーションをしていたようです(録音なので見えません(笑))。「最近のラジカセは高音と低音でスピーカーが別々になっているものがあるので、そこから信号を取れば」云々と時代を感じさせるようなことを言っています。

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▲sakaiさんから情報をいただきました。(2005.01.09)
テープ発掘、ご苦労様です。
どちらの番組とも見ています。テープ起こしの内容から当時の内容を思い出しました。(両者ともメモが残っているのですがNishiさんのメモのほうが情報量が多いので、、ここでは紹介しません。)
思い出した記憶からですが、「音楽で変わるライト」のランプを入れる箱ですがアクリル板は、普通の透明の板ではなく、カット模様が施された板でした。電球消灯時はすりガラスみたいな透明度で内部の様子が見えなくて、ライトが点灯するとカット模様(トランプのダイヤ状)が浮き上がるようなものでした。

回路図はNishi氏のものが詳しいですが、材料は秋月電子で入手可能。
基本部品はトライアック万能調光器キット(20Aタイプ)
http://akizukidenshi.com/catalog/items2.php?q=K-98
CDSのフォトカプラは
http://akizukidenshi.com/catalog/items2.php?q=P-710
で作ることができそうです。
sakaiさん,ありがとうございます。

▲札幌市在住のBowler-Kさんから,メモが寄せられました。(2006.05.23)
19761021_音楽で変わるライト_S
※画像をクリックすると拡大表示されます
内容に差異はありませんが,せっかくですので掲載させていただきました。管理人のメモも正しく写せていた事がわかり,ほっとしています。。。
Bowler-Kさん,ありがとうございました。

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我妻さん,お久しぶりです。
蛍光灯の高速度撮影では,完全についたり消えたりしてましたが,白熱灯は5・60ヘルツだとどの程度反応してるんでしょうね。
光通信といえば,最近の児童向け科学実験では,スピーカーで直接反射鏡を振動させるものが,よく演示されています。簡単な仕組みなのに,なぜか昔はやられていませんでしたね。
| Nishi | 2008/02/12 7:40 PM |
この番組、たぶん見てます。
これ使って光通信の送信機にできないかと・・・
(よくよく考えると交流で点灯しているのでハムが入りNGですが。)

ベースとなる「調光器」はその後自作しましたが、「フォトカプラ」部分は、この目的では製作しませんでした。

ところでトロイダルコイルですが、ジャンクのスイッチング電源をバラして使うのが今風だと思います。
(入出力に入っているコンデンサをセットで使用するのが正当な使用方法。)
また素直に「ノイズフィルタ」を使用するのも手ですね。
| 我妻 靖 | 2008/02/09 10:53 PM |









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| アクリル板ならまかせろ | 2007/05/17 3:27 AM |








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